工事費さらに増額/スポーツ観光交流施設
設計変更で225万円上積み
きょうの臨時会に提案
宮古空港東側で建設中のスポーツ観光交流拠点施設の工事費がさらに上積みされることが分かった。建設工事(建築2工区)請負契約の設計変更によるもので、請負金額13億7592万円を、225万1800円増の13億7817万1800円に変更する。12日開会の市議会(棚原芳樹議長)臨時会に「議決内容の一部変更」として提案される。一部議員からは、工事費用がさらに増額されるのではないかと懸念の声が上がっている。
同施設の総事業費は当初計画で30億円だったが、建築資材の高騰や人件費の増加、消費税率アップにより約43億円に膨れ上がった。
議員からは、一点集中型の予算編成で、他の事業へのしわ寄せを懸念。膨大な事業費に加え、ゲートボールやフットサルなどの限られた室内スポーツしか利用できないことなどから見直しを求めた経緯がある。
市によると、総事業費の内訳は8割が一括交付金、残り2割が国からの借入金。借入金のうち1割は交付税措置されることから、実際の市の負担分は総事業費の1割だとしている。
市は8日に市議に対し、請負金額の変更理由を説明。それによると、2015年度中に建設するアリーナ正面玄関部と、16年度発注予定の玄関前車寄せ部分のそれぞれ基礎部分に係る工事で、「工事を円滑にするために必要」と話した。
これに対し、与党議員の垣花健志氏は「工事を進めるために必要な設計変更だと思うが、これまでにも金額がどんどん膨れ上がっていき、市民からも疑問の声がある。そういった中、設計変更して工事がさらに上がっていくのはいかがなものか。場合によっては今後も、さらに金額が上がっていくのか」とただした。
長濱政治副市長は「現場で具体的に工事をしていくと、設計変更は避けて通れない部分がある。その辺はできるだけ抑えるような形を取らせていただく」と理解を求めた。
同施設は昨年8月の市議会臨時会で、建設工事請負契約(建築、電気・機械設備総額約32億円)が賛成多数で可決されている。