愛着度、定住度高い/多良間村
住民アンケート結果報告/村人口ビジョン策定委
【多良間】村人口ビジョン策定委員会が10日、多くの関係者が参加し、村役場会議室で行われた。住民アンケートの結果報告が行われた。それによると島への愛着度、定住度は高く、雇用、子育て、医療の充実などの向上を求める意向があげられている。
2005年に一度は人口増加に転じたものの、10年には、1990年より16%減少している。それを回復させることは容易でないことから「第4次多良間村総合計画」では、人口をほぼ現状維持することを目標に「確かな発展でつくる心のふるさとゆがぷう島たらま」を将来像とし推進することを目標に進めている。
住民アンケートによると「島への愛着度」は「どちらかといえば感じてる」が51%、「強く感じている」が38%と、合わせるとほぼ9割を占めている。その理由として「身近な海や自然」「静かな環境」「犯罪の少なさ」などが挙げられている。
定住については「どちらかといえば住み続けたい」が38%と最も高く、「ずっと住み続けたい」が33%で、合わせると7割超が定住に対して意思がある。
また、「引っ越しを決意するきっかけは何だと思いますか」という設問に対し「子どもの進学や就職に合わせて」「希望する仕事が見つからない」が挙げられている。
「子育て支援・環境を充実するためにどのような取り組みが必要か」については「学童保育の充実」「公園など子どもの遊び場の整備」が挙げられている。
同村では現在、保育所卒園後、幼稚園に入園となっているが(2年幼稚園)、保護者からは午後からの預かり保育の要望もあげられているが、いまだ対策が取られていないのが現状。保護者からの早期検討の声も示されている。
アンケートの結果を踏まえ基本方針・施策の展開として、国が定める総合戦略や、村のまちづくりの方向(①仕事づくり、②人の流れ、③結婚・出産・子育て、④まちづくり)を踏まえ、村の総合戦略の目標として移住・定住に関する希望を実現するため、仕事や住まい、子どもの教育など総合的な情報提供や支援で、U、I、Jターンを進める。
地域の子育て支援の仕組みを充実させ、若い世代が希望する結婚や出産を支える対策を推進することで、人口減少を食い止めるとしている。
また、多良間島の知名度を上げるために「特産品の開発・販売観光関連施設整備事業」として▽黒糖エコ生産の島としての知名度アップ▽黒糖の付加価値をつけた特産品開発▽特産品の開発・販売-などで多良間村の安全・安心を国内外にPRすることで「黒糖エコ生産の島」として知名度のアップにつながればと期待されている。