環境保全の意識共有
離島振興で産官学連携/観光テーマにシンポジウム
離島の産官学連携シンポジウムが16日、琉球大学と宮古島市中央公民館、石垣市立図書館をオンラインで結んで開かれ、離島の観光振興について意見を交わした。基調講演した琉大の堤純一郎さんは環境保全と開発の両立を訴えた。
琉大工学部は、2014~15年度に、久米島、宮古島、石垣島を訪問。行政機関や商工会議所、企業等を回って意見交換した。
今回のシンポジウムはその結果を踏まえて開催。琉大と3市町職員、民間企業の代表が、双方向によるオンライン協議で産官学連携による振興策を探った。
琉大の堤さんは、離島の注目度が上がっていることを強調。諸外国の一部リゾート地ではごみ処理が大きな課題として浮上していることを指摘し、「宮古島や石垣島での開発は環境に対する配慮、海岸の保全もできている」と評価した。これを踏まえ、「沖縄県のリゾート開発の技術が世界に輸出されることは十分に考えられる」とした。
観光産業を成り立たせる上では「資源となる環境が何より重要になる。観光客はそれを目当てに、それを目指して訪れる」と環境保全を重視。一方で、「便利さと快適さを追求する整備も必要になる」と話して英知の結集を促した。
JTA執行役員の名渡山秋彦さんが離島の現状と課題を報告した後、3離島がオンライン発表を行い、情報の共有に努めた。