日台漁業取り決め見直しを/県離島振興市町村議会議長会
要望決議を全会一致で採択
【那覇支社】県内18市町村の議会議長で構成する県離島振興市町村議会議長会(会長・島袋義範伊江村長)の第7回定期総会が17日、那覇市の自治会館で開かれた。宮古島市議会の棚原芳樹、多良間村議会の森山実夫両議長も出席した。
同会副会長を退任した宮古島市議会前議長の真栄城徳彦氏の後任に、慣例に従い現議長の棚原氏を選任した。任期は前任者の残任期間の今年10月8日まで。
棚原氏は就任あいさつで「不慣れな点もあるが会長を支え、皆さんと共に一生懸命に離島振興に頑張っていきたい」と述べた。
総会では、日台漁業取り決めの見直しを求める要望決議を全会一致で採択した。決議では政府が2013年に締結した取り決めについて「広い水域での漁業操業を台湾に認めるなど台湾側に大幅に譲歩した内容であり、好漁場の縮小を余儀なくされ、先島諸島をはじめ県内の漁業者にとり不利なものとなっている」として不満を示した。
その上で、県内漁業者の権益と生活を守る観点から、16年度以降の操業ルールの策定では「日本の排他的経済水域内での交渉であり、国際法の趣旨にのっとり日本側の漁法による操業ルールの実現を強く要望する」と訴えた。
要望決議の宛先は、内閣総理大臣、農林水産大臣、外務大臣、沖縄および北方対策担当大臣。
そのほか、総会では県内各離島の港湾整備と港湾環境の整備に関する要望決議も採択され、2016年度歳入歳出予算、事業計画などが承認された。
島袋会長は開会あいさつで「離島がわが国の重要な一員として発展するには、離島に関係する市町村が一体となり離島振興に取り組む必要がある。離島同士が互いに交流を深め、それぞれの課題を共有し共通認識を持つことは大変有意義なこと」と述べた。