県、2空港の役割検討/県議会一般質問
座喜味氏 宮古振興策ただす
【那覇支社】県議会(喜納昌春議長)の2月定例会は29日、2日目の一般質問を行い、自民党の座喜味一幸氏は宮古・下地島両空港の施設整備や動物防疫体制などについて質問した。宮古空港のCIQ(税関・出入国管理・検疫)施設整備について、末吉幸満土木建築部長は「同空港の国際線旅客施設は宮古島市の要請を踏まえ整備に向けた基本設計を終えている。一方、下地島空港では利活用候補事業の提案者から国際線旅客施設などを整備する事業計画が提出されている。そのため、宮古圏域での二つの空港の役割分担について改めて検討する必要があり、地元宮古島市の意見を踏まえて早期に県の考えを取りまとめたい」と述べた。
国内線旅客施設の拡張については、「昨年10月に宮古空港ターミナル社から狭隘性を解消する増築整備の要請があった。県も必要性を認識しており、同社と連携し必要な対応について検討したい」との方針を示した。
下地島空港の旅客施設整備計画には、「提案者の事業計画では同空港に国際線と国内線の旅客施設を自ら整備し、国際線定期便や国内線LCC(格安航空会社)やプライベート機、チャーター便などを受け入れる。2017年1月から工事に着工し、18年5月の供用開始を目指している」と述べた。
伊良部島の入域客増加に伴う道路整備について、「現在、県道平良下地島空港線や同空港佐良浜線、長山港佐良浜線の3カ所で道路整備事業を行っている。今後、大型ホテルの立地や同空港の利活用により、さらなる交通量の増大が見込まれる。県は宮古島市と連携して道路網を見直し、新たな道路整備を検討していきたい」と話した。
宮古地区での口蹄疫や鳥インフルエンザなどの動物検疫体制の取り組みについて、島田勉農林水産部長は「チャーター便やクルーズ船の入港数の急激な増加により、口蹄疫などの悪性伝染病の侵入が危惧されるため、早急な動物検疫上の指定港化を国に要請する」と述べた。