福嶺中休校を正式発表/市教委
再開校の見通しなく/今月中に地域で報告会
市教育委員会(宮國博教育長)は2日、市立福嶺中学校の新年度休校を正式に発表した。同校に来春入学する予定だった生徒6人が砂川中へ、1人が鏡原中に転校・入学措置を取る。再び開校する最低条件は複式学級の解消。1学年9人以上が最低条件となるため事実上再開は厳しい。地域報告会は今月中に開く。
市教委によると、昨年11月26日、福嶺中に入学予定だった福嶺小の6年生および同中学1、2年生の保護者5家族6人から嘆願書の提出があった。その後、校区外への転校4人、入学3人の申請がなされた。
市教委は学校教育法施行令等に基づき、校区外への転校や入学に関して審査を行い、これを許可。先月16日付で保護者や校長、転校・入学先の校長への報告を済ませた。同時に2016年度の福嶺中の生徒数をゼロと修正し、宮古教育事務所に報告した。
この手続きにより、福嶺中は4月1日から休校扱いになることが決まった。
市教委は、会見でこれらの経緯を報告。校区外に転校する理由については「部活動がやりたいということだった」と明かした。
宮國教育長は「保護者がより良い教育環境を求めた結果」と述べた。学校の規模適正に関する教育行政が後手に回ったことを自省した上で「保護者の皆さんに大変苦しい判断をさせてしまった。もっと早く統合しておけば今の事態は起こらなかった」と悔やんだ。
同時に「教育委員会としては、この7人の生徒に充実した義務教育環境が提供できるよう両校の学校長と連携を密にしていく」とするコメントを発表した。
福嶺中は1949年、当時の城東中学から分離独立して開校。休校は初めて。