「やった 夢の実現だ」/伊志嶺翔大さん
バンザイで喜び共有
「やった。夢の実現だ」-。28日のプロ野球ドラフト会議で、1位指名を受けた宮古島市出身の伊志嶺翔大さん(22)。地元宮古島市平良腰原の実家には家族、親せき、野球関係者の多数が集い、父秀行さん、母史子さんとともに喜びを爆発させた。秀行さんは「夢のよう。果てしなく遠いプロ野球の世界に自分の息子が進むなんて信じられない。ファンに夢と感動を与える選手になってほしい」と喜びをかみしめた。
伊志嶺さんの実家にはテレビ中継が始まる午後5時に合わせて関係者が集まった。中継が始まると食い入るように視聴し、「伊志嶺翔大」が指名されるのを待ち続けた。
そして5時20分に1位指名2巡目がスタート。ここでオリックスとロッテが伊志嶺さんを指名した。同時に家の中は歓喜の渦に。全員が「やった。ついにプロだ。すごい」などと歓声を挙げながら喜びを表現した。史子さんは涙ぐみながら両手を挙げ、自慢の息子のプロ入りを祝った。
プロ入りに関し本人と手紙のやり取りもしてきた秀行さん。息子の将来を思い、「プロに行けるのか」と自問自答してきた日々を振り返りながら「小さいころからプロ野球の選手になることを夢にしていた。本人の気持ちと同じぐらいうれしく思う」とかみしめるように語った。「翔大は夢を実現した。後はけがをしないように練習に励み、1年目から活躍できる選手になってほしい」と期待した。
史子さんは「夢に見ていたプロ野球の道に進めることを親として喜びたい。周囲の人に支えられたからこそ今がある。感謝の気持ちを忘れずに、息の長い選手として頑張ってほしい」と話した。
伊志嶺さんが小学生のころ野球を指導した大嶺正雄さんは「指名されたときは涙が止まらなかった。やってくれました」と感慨深げに語る。その上で「低学年のころから力はずば抜けていた。足も速いし頭も良い」と野球センスを強調し、「足を生かせる選手として成長してほしい」と活躍を期待した。
伊志嶺さんの実家には次から次と関係者が訪れ「おめでとう」と家族を祝福。プロ野球という夢舞台に進んだ伊志嶺さんの快挙をたたえるとともに、その舞台で活躍することを期待しながら祝杯を上げ続けた。