建設用地は佐良浜中/伊良部小中一貫校
選定委員会で高評価/面積は当初予定の半分に
伊良部地区小中一貫校の建設用地を選定する委員会が16日、市役所平良庁舎で開かれた。伊良部、佐良浜の両中学校の候補地比較表を基に採点した結果、佐良浜中が最高得点を獲得。視察結果を加味して同校を新たな用地に決定した。面積は本土企業に売却された土地を含む元の用地と比べて半分程度になる。学校用地の売却騒動から約1カ月。新たな用地選定は異例のスピード決着を迎えた。
市の幹部、統合協議会会長、地域の代表で構成される選定委員会(委員長・長濱政治副市長)は非公開で行われた。事務局が統合協議会の結論や住民説明会の内容を報告した後、候補地の比較表を審査した。
事務局が作成した評価項目は▽敷地面積▽敷地形状▽標高▽交通条件▽敷地造成にかかる必要経費-など計6項目。公平性の観点から別の項目の追加について検討した。一部の委員が比較表に異議を唱えて追加を求めたが、最終的には事務局提示の6項目で採点を取る結論に達したという。
11人の委員が採点した結果、佐良浜中が最も高い点を獲得。この採点に視察の結果を加味して同校を新たな用地に選定した。
佐良浜中の敷地面積は2万8117平方㍍で伊良部中の3万659平方㍍より狭い。ただ、標高が58・8㍍と伊良部中の11・9~18㍍に比べて格段に高い。敷地造成費も佐良浜中の方が抑えられるという。
学校周辺用地の買収は行わないため、面積が当初予定地の4万8000平方㍍に比べると半分程度になることが懸念される。この点について市教委は「施設配置は可能」としている。
委員会終了後、取材に応じた長濱委員長は「トータル面で決まった」と佐良浜中の採点結果が高かったことを説明。「この後、正式に教育委員会に決定内容を通知する」と話した。
急ピッチで進められた用地選定については「統合協議会の考え方。1年待ってもいい。2年待ってもいいんだと言うならそれはそれでゆっくりやろうという話もできるが、統合協議会としても早く造ってほしいということで二つの中学校を選定してきた」と述べ、統合協議会の意思を尊重した選定過程を強調した。
今後の流れは、19日の市教育委員会臨時会に決定事項を報告。その後、市長決裁、統合協議会への報告を経て県に対する学校用地の報告が行われる予定だ。