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社会・全般
2016年3月27日(日)9:02

村の繁栄、村民の健康祈願/多良間村

伝統行事の「害虫流し」


害虫をクバの葉に包み、舟に乗せ役員の手で海中に流される=25日、多良間村塩川の海岸

害虫をクバの葉に包み、舟に乗せ役員の手で海中に流される=25日、多良間村塩川の海岸

 【多良間】多良間村で25日、伝統行事「うぷり(ピヌムヌショウズ)」が、同村イビの拝所で行われた。「うぷり」は、害虫を海に流し、村の繁栄と村民の健康を願う行事。

 「うぷり」に参加した伊良皆光夫村長は「毎年行われている行事。村に害虫がまん延しないようにまた、村民の無病息災と、豊年満作を願う行事。村民の気持ち、自然に対する畏怖の念を感じながら村民の繁栄を願い、一人一人がやっている。今後も続けていきたい。村の豊作、村民の健康を願う」と語った。

 「うぷり」は、同村の仲筋字は亀出(カミデ)、塩川字は(タニガー)で、それぞれ数匹の害虫を捕ってきて、イビの拝所前に置き、「この虫とともに全ての害虫が死に絶えますように」と祈願する。

 その後、実行委員が虫を舟に乗せ、クバの葉で帆を張り重しを付けて、干潮時を見計らい両字の海に捨てに行く行事。昭和初期ごろから村を挙げて行われていたが、現在は字の役員で簡単に行われている。


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