海岸付近の波の怖さ指摘
気象講演会を開く/沖縄気象台の橋口さん
宮古島市水難事故防止推進協議会(会長・下地敏彦市長)は10日、市中央公民館で2016年度気象講演会を開いた。講師に沖縄気象台沿岸防災調査官の橋口清さんが「海を知り伝え守ろう~気象要因による水難事故防止に向けて」と題し講演した。橋口さんは「海の予報には、海岸付近の波の急激な高まりは含まれない。海岸では急な波の立ち上がりで、波浪予報よりかなり高い波となる」と波の怖さを指摘した。会員らは、熱心に聞き入っていた。
主催者を代表して市生活環境部の下地信男部長があいさつ。「宮古に観光で来られる方々が水難事故に遭っている。私たちの水難事故防止活動はおのずと視点や取り組みが変わっていくのではないか」と提起した。
橋口さんは「風浪とは、風によってその場所に発生する波のこと。風浪の特徴としては、表面は不規則で波形は尖っている。また風が強ければ波高はかなり高くなり、顕著な風浪は沖合でも海岸でも危険」と話した。
さらに「うねりとは、他の場所で発生した風浪が伝わってきたり、風が弱まった後に残された波のこと。表面は規則的で丸みを帯びてて、波頭が見えにくい。海岸や浅瀬、リーフ際で急に波が高まる」と語った。