漁業者の安全確保要請/下地市長ら県に
【那覇支社】下地敏彦宮古島市長は17日、中国軍艦が9日に尖閣諸島の接続水域を航行したことに関連して、県庁内で安慶田光男副知事に対し、漁業者の安全確保と監視・警備体制の充実について国に働きかけるよう要請した。中山義隆石垣市長と八重山市町議会議長会の知念辰憲会長(石垣市議会議長)も同行した。
会談では、下地市長は安慶田副知事に対し「いくら振興策をやると言っても、民意が安定しなければ本当の意味で離島の振興は実現しない。本気で取り組んでほしい。県が主体的に情報を発信する場を作ってもらいたい」と要請した。
中山石垣市長は「尖閣は沖縄県の行政区域。こういう事態が発生した場合には、県知事としても明らかなメッセージを発してほしい」と話した。
要請を踏まえ、安慶田副知事は、県も漁業の安定操業について要請をしてきていると指摘。「今後も取り組みを強化していく」と応じた。その上で、「観光は平和産業。日本政府と中国政府には、早めに外交的解決をするよう取り組んでいきたい」と話した。
会談後、下地市長は「中国軍艦は領海にも入ってくるようになった。しっかりと(県の取り組みを)訴えていきたい」と話した。
19日に「オール沖縄会議」が主催する、米軍属が逮捕された女性殺害事件に抗議する県民大会に関しては、超党派の開催でないことを理由に両市長とも参加を見送るとした。