「大福」の代替地を検討/陸自配備
千代田は用地取得手続きへ/井上防衛局長が市長と面談
宮古島市への陸上自衛隊配備について、沖縄防衛局の井上一徳局長が22日、市役所平良庁舎に下地敏彦市長を訪ね、配備について「了解」の意思を示した下地市長に感謝の意を示した上で、千代田カントリークラブについては用地取得の手続きに入ることを説明し、配備地として同地が決定したことを報告。配備決定について下地市長も認めている。さらに、大福牧場(水道水源流域周辺)については今後代替地を検討するとしている。
井上局長は「陸上自衛隊警備部隊配備の受け入れの判断をしてくれたことに感謝している。大福牧場については市長の判断を防衛省としても重く受け止めているので今後、代替地については検討させてほしい。また、その際には市の協力もお願いしたい」と述べた。
また、千代田カントリークラブについては「地権者の理解を得ることは当然だが、用地取得についての手続きを進めていきたい」と述べ、配備地として今後作業を進めていくことを明言した。
これに対して下地市長は「基本的に自衛隊の配備については了解すると判断したわけだから、後は宮古の飲み水の水源に影響のない場所にしてほしい。新たな配備地を探すのであれば、検討すればいいと思う。出てきた申請書についてはそれぞれの個別法がある。それが適合なのかの判断を迅速にするのでそういう形で協力できると思う」と述べた。
20日の会見で下地市長は、防衛省側が示していた場所提示についての受け止めは「白紙」なのかの質問に「防衛省はもう一回、具体的に場所を特定してどんな施設を造りたいということを具体的に提示するはず。提示された段階で判断する」としていた。
さらに、現在示されている計画はまだ具体的な話ではないという認識かについても「そう。だって向こう(千代田)でやらずに他でやるかもしれないでしょう。今までは計画としているが、あそこでやるか図面を見ないと分からない。そういう意味」と説明していた。
しかし、この日の井上局長の見解は、事前に示していた大福牧場と千代田のうち、大福については代替案を検討し、千代田については場所として決定したとの認識を示した。
下地市長に対してマスコミが「防衛省が言っている(千代田)決定については市長も決定との認識で良いか」の質問に秘書課を通して「そういう認識だ」と回答した。
防衛局側のこれまでの説明では、千代田カントリークラブに建設する施設は隊員宿舎と訓練場の建設を予定している。