15件に3150万融資/生産者支援で実施
モズク大幅減産で公庫
宮古島漁協(渡真利一夫組合長)が取り扱う2016年産養殖モズクの収穫量が過去3年間の平均収穫量に比べて10分の1以下となっていることを受け、沖縄開発金融公庫宮古支店(玉那覇通男支店長)は30日、同支店で会見を開き、セーフティーネット資金融資として15件、3150万円の支援を実施したことを発表した。
玉那覇支店長は「自然災害は無いことが望ましいが、災害が発生した場合でもセーフティーネット機能を有する政策金融機関である沖縄公庫がしっかりサポートするので農林水産業に携わる生産者は安心して本業に励んでほしい」と呼び掛けた。
同公庫では、今月7日に漁協や県、市と連携してモズク生産者を対象に融資制度等説明会を開催し、17人の生産者と個別相談を実施した。
これを受けて、6月末現在の農林漁業セーフティーネット資金の融資は、市から罹災証明を受けた41人の生産者のうち、15件に対して3150万円を融資。そのうち2件は融資と併せて返済条件の緩和(1年間の元金返済猶予)を実施した。
玉那覇支店長によると、今回の実績はあくまで一次対応における結果の報告であり、個別相談は引き続き対応するとしている。
同漁協が扱った過去3年間のモズク収穫量は2013年度603㌧、14年度543㌧、15年度669㌧だったが、16年度は62㌧となっている。
セーフティーネット資金は、災害等により被害受けた経営の再建に必要な資金または社会的、経済的な環境の変化等により資金繰りに支障を来している人などが対象で、融資の限度額は600万円となっている。