かん水、7日にも開始/少雨傾向、キビ被害懸念
農家負担は1900円/市干ばつ対策会議
宮古島市干ばつ対策会議が1日、市役所上野庁舎で開かれた。少雨傾向に伴うサトウキビなど農産物の干ばつ被害を懸念。早ければ7日からかん水を実施する方針を確認した。かん水費用は大型トラック1台当たり3900円。市が2000円を補助し、農家負担額は水代(400円)を含めて1900円となる。申し込みは4日から受け付ける。
気象台によると、宮古島地方は、1月から5月まで平年を上回る雨量が観測されたが、6月は平年値を下回っているという。
関係機関の調べで、この影響を受け、サトウキビの春植えや株出しの一部圃場で葉の黄変やロール現象が出始めている。
こういった現状を踏まえて開かれた会議では、6月の降水量や今後の天気予報などを確認した。その上でかん水の実施を決め、申し込みに関する手続きの調整等を行った。
かん水対象地域は宮古島市全域。かん水量は、1農家6台(20㌃)を一巡とし、二巡目以降は降雨量を基に判断していく。サトウキビ夏植え用種苗圃場へのかん水を最優先とする。
給水場所は、宮古土地改良区が管理するⅢ型給水施設(かん水実施期間中は開放)や製糖工場の給水施設など。伊良部はため池からの給水となる。効率的な作業の実施に向けて、宮古本島の給水場所については今後の協議で詰める。
かん水の申し込みは各工場原料区の原料員まで(運転手への申し込みは不可)。作業にかかる農家の負担額は、基本的にかん水作業前に農家が直接運転手に支払うことを原則とする。かん水作業への補助金は市の単費で工面するが、「セーフティネット基金」の活用も検討。病害虫対策のステージの中でかん水に対する基金発動を目指す。