水の大切さ実感/宮古水まつり
大型プールで遊び満喫/地下ダムの恩恵に感謝
「黄金(くがに)世果報(ゆがふ)宮古用水(みゃーくぬみず)」をキャッチフレーズに第7回宮古水まつり2016(主催・同実行委員会)が3日、城辺の福里地下ダム周辺を含む会場で行われた。青空の下、大勢の家族連れらが参加。地下ダムによる水提供の恩恵に感謝し、命の水の大切さを改めて実感した。子供たちは、野外用の大型プールへ給水するホースからの勢い水を浴び、喜びを爆発させていた。
実行委員長の下地敏彦市長らのテープカットで幕開け。次いで福里クイチャー保存会が福里のクイチャーを披露した。そろいの衣裳を着た踊り手たちは、輪をつくり、音楽に合わせて大地を踏みしだき、力強く舞った。観客らは、感動した様子で大きな拍手を送っていた。
子供たちは、ウオータースライダー・キッズ用スライダーにも挑戦。涼しげな表情で歓声を響かせていた。水上ゴザ走り競争では、子供たちはバランスを取りながら快走していた。
ちびっこランドが息の合ったエイサー演舞を披露。宮古高校ダンス部がヒップホップダンスで見事なショーを繰り広げた。水鉄砲バトル、そうめん流しなど、多彩な演目が続きにぎわった。
宮古本島では、この日の午後1時までに最高気温34度が観測された。参加者らは、水と触れ合い暑さを吹き飛ばした。
宮古島の年間降水量は2000㍉を超えるとされる。季節は降雨の特性により7月~10月を乾季、11月~6月を雨季と二分。期間降水量は7月~10月が約45%、最も台風襲来頻度の高い8月の月間降水量が60・6%。降った雨は半分が蒸発し、残り40%が地下に浸透するとされ、地表にはほとんど残ってない。
下地市長は「宮古島にとって宮古用水は農業と観光の橋渡し役である。何にも代え難い貴重な資源である」と強調した。
沖縄総合事務局農林水産部の奥平雅彦総務調整官は「平成21年度から新たに国営かんがい排水事業に着手しており、仲原地下ダムの整備を進めている。昨年度までに伊良部大橋の農業用水添架管工事が完成し、伊良部島への通水に向けた工事を着々と進めている」と祝辞を述べた。
次いで県農林水産部の島尻勝広部長(代読)、宮古島市議会の棚原芳樹議長があいさつした。