葉タバコ 買い入れ始まる/宮古葉たばこ取扱所
初日キロ単価は2099円/品質上々の滑り出し
2016年産葉タバコの買い入れが20日、平良西里の日本たばこ産業宮古葉たばこ取扱所で始まった。初日は城辺地区の3農家から41・5㌧、計9474万円を買い入れた。反収(10㌃当たりの収量)は平均208㌔、平均キロ単価は2099円の高値だった。今期は天候不良の影響で減産の見込みだが、品質は上々の滑り出しとなった。買い入れは9月8日まで続く。
今期産の葉タバコは、曇天や長雨の後の急激な気温上昇によって幹が消耗。畑によっては枯れ上がりが発生した。強風の影響も受けており、水分過多の畑においては根元から幹が倒れる被害も見られた。
こういった生育状況を踏まえ、反収は190㌔台にとどまるとみられ、県全体の目標である反収220㌔には及ばない見通しだ。
今期は宮古島市が126戸、多良間村9戸が葉タバコを栽培。生産量は、市が1066㌧(収穫面積555㌶)、多良間村42㌧(同22㌶)を見込んでいる。
買い入れの開始セレモニーで、県たばこ耕作組合の砂川利勝組合長は「農家が丹精を込めてつくった葉タバコだ。天候不順に見舞われたが、農家はしっかりと仕上げてきた」と高値買い取りを期待。「期間中の無事故無災害、スムーズな買い入れをお願いしたい」と話すとともに、葉タバコ産業の一層の振興を誓った。
続いてあいさつした日本たばこ産業沖縄地方原料本部の原克彦本部長は「長雨や低温、寒波で大変苦労されたと思う。その影響が収量に出ている」と、農家を気遣った。その上で「来年度に結び付くようなことをしていきたい。立ち会い者をはじめ耕作者、作業員を含めて安全第一で乗り切ってほしい」と述べた。
下地敏彦市長も激励に駆け付け、「いよいよ買い入れが始まる。収量は少し落ちるということだが、品質は良いと聞いている」と高値取引を期待し、「市として支援できることはしっかりやる」と約束した。
宮古島市議会の垣花健志副議長もあいさつし、市議会としても産業発展に資する考えを強調した。
この後、買い入れがスタート。鑑定員が城辺地区の農家が生産した葉タバコを次々と鑑定し、梱包ごとにランク付けをした。
城辺の買い入れが終了した後は、伊良部、下地、石垣、上野、多良間、平良の順に買い入れていく。