各島結ぶ観光ルート形成へ
国土交通省 県に認定書を授与
【那覇支社】国土交通省は、このほど宮古地区を含む沖縄県の各島々を観光で巡る「Be.Okinawa琉球列島周遊ルート」を、国が海外に向け積極的に発信する「広域観光周遊ルート」として認定した。20日には、那覇市の沖縄総合事務局で能登靖局長から県の前田光幸文化観光スポーツ部長へ認定書が手渡された。各島を周遊する観光ルートの形成により、宮古でも外国人観光客が増加することが期待される。
政府は、昨年度からテーマ性・ストーリー性を持った国内観光地の周遊ルートへの認定を進めている。今年度は、琉球列島周遊ルートなど、新たに4地区を追加した。
認定を受けた地域では、海外マーケットへの広報や外国人観光客の受け入れ体制の整備に各省庁から支援を受けることができる。これまで、海外マーケットの調査や無料WiーFi環境の整備、広域周遊ツアーの企画・販売などの事例があり、周遊パスのような交通費への支援も考えられるという。
Be.Okinawa琉球列島周遊ルートは、「自然と人との触れ合いを通じて、本来の自分と向きあう旅」がコンセプト。計画期間は今年度から2020年度までで、沖縄本島と宮古や八重山などを周遊するルートを形成する。15年度に437万人泊だった外国人観光客を、20年度には約3倍の1325万人泊にすることが目標だ。
翁長雄志知事を会長とし、宮古島市など各離島自治体も参加する琉球列島周遊ルート形成推進協議会は、8月中にも第1回の会合を開催して今後の施策について協議を始める。
認定を受け、県の前田部長は能登局長に対し、「県としても離島観光に力を入れている。島々の魅力を発揮させながらルート化していく。これからが作業として本番になる」と述べた。
能登局長は、「沖縄の魅力は本島だけでなく離島にこそある。周遊してもらうことは、これからの観光の魅力につながる」と期待した。