超音波メスにびっくり/疑似手術など体験
県立宮古病院を開放
第2回オープンホスピタルが30日、県立宮古病院で開かれ、親子連れなど多くの市民が訪れて地域医療の現場を学んだ。参加親子は電気や超音波を使ったメスの切れ味を確かめられる疑似手術を体験。子ども探検隊は施設巡りをしながら精密機器の数々に目を丸くしていた。高校生も多数参加し、将来の医療従事に向けて夢を膨らませた。
オープンホスピタルは中核病院の役割、機能、設備を広く市民に理解してもらおうと開催。医療従事者とのふれ合いや医療体験を通して、児童生徒に将来の夢を膨らませる機会を提供することも目的の一つ。
会場には手術や小児心肺蘇生の体験、医療機器、栄養成分などを紹介する複数のコーナーを設けた。血糖値や血圧を測定できるコーナーもあった。
午後1時に開場すると市民がどっと来場。各コーナーにはあっという間に長蛇の列ができた。
手術コーナーでは、子どもたちがメスを使い、鶏肉を臓器の一部に見立てて簡易手術を体験した。職員の指示に従って臓器を切ったり、摘出したりしていた。
電気や超音波を使用するメスの鋭い切れ味に参加親子は感心した様子。貴重な体験を通して手術に関する知識を深めた。
院内巡りをする子ども探検隊も結成された。職員が施設を案内しながら多種多様な機器を紹介。子どもたちはクイズに挑戦しながら楽しく学んでいた。
病気に関するミニ講座は高校生が受講した。がんや心筋梗塞、脳卒中について講話した内科の名嘉太郎医師は、このような疾病の予防法として、日ごろの生活習慣を見直すことや運動の実践を推奨。「要はメタボ改善が重要になる。正しい食生活を心掛けて、適度な運動をしてほしい」と受講生徒に呼び掛けた。宮古総合実業高校2年の金村怜羅さんは「とても良い勉強になる」と充実した表情で話した。疑似手術を体験し、「力を使っていないのに、すっと切れるからすごい」と医療機器に触れた感想を話していた。