実験にワクワクドキドキ/親子科学教室に120人
沖縄サイエンスクラブ(島村一司会長)は6日、池間小中学校体育館で「親子で楽しむ科学教室」を開いた。宮古島市立教育研究所が協力。池間島や宮古本島などから小学3年生以上とその保護者ら合わせて約120人が参加。液体窒素を使った低温の世界をワクワクドキドキしながら満喫した。
講師は出雲科学館名誉館長で島根大学名誉教授の曽我部國久(そがべ・くにひさ)さん。実験内容は▽液体窒素のひみつ▽水素の爆発実験▽巨大風船で遊ぼう▽世界にたった一つの万華鏡づくりーなど。
空気の約8割を占める窒素は気体で、その気体をマイナス約200度まで温度を下げると液体なる。冷却された空気の液体だ。
曽我部さんが容器に入った液体窒素にゴムボールを入れて外に出し、強く握り締めるとガラスのように音を立てて割れた。参加者らは「おーっ」と感動した声を上げていた。
どうして割れたか?。液体窒素にゴムボールを入れた場合、ボールの分子の結合が切れて割れた。
また曽我部さんが、バナナを液体窒素に入れ,それを取り出して実験に協力する男の子の頭を軽くたたく、カチカチに凍ったバナナは壊れた。
曽我部さんは「植物の細胞の組成はほとんど水分。液体窒素の中でバナナの細胞の水分は凍り、硬くてもろくなる」と説明した。
親子は手作りの万華鏡を完成させた。子どもたちは、それぞれ覗き込んで「うわーっ、きれい」と歓声を上げていた。
親子3人で参加した本村鷹將君(上野小4年)は「初めて見る実験なので、とても不思議で楽しかった」と感想を話した。
子どもゆめ基金助成活動の一環で実施。島村会長(うるま市立具志川東中学校長)は「県内の離島僻地の子どもたちに科学の世界を体感させ、学力向上につなげることを目的に開いている」と語り、今後の科学教室の開催に意欲を示した。