かやぶき屋根の休憩所完成/市熱帯植物園
「ゆかぁまち」でおもてなし
市みどり推進課は宮古森林組合の協力を得て、市熱帯植物園の一角にかやぶき屋根の休憩所を設置した。約40人が休める空間には、椅子やテーブルを配置し、自然の風を受けながらくつろぐことができる。同課では「昔ながらの宮古の雰囲気に包まれながら、ゆったりとした時間を過ごしてほしい」と利用を呼び掛けている。
かやぶき屋根の休憩所は、宮古方言で「ゆかぁまち(休んでください)」と「命名」。かやぶきの民家は屋根が急勾配だが、この休憩所は、風の通りを良くして多くの人が休めるようにと屋根をほぼ平面にした。
屋根には乾燥させたススキを使用。中央の柱には、流木のラワンの丸太を、屋根を支える柱には、間引きしたイヌマキをそれぞれ材料にした。
椅子やテーブルも手作りで、一部の椅子は台風の高波で壊れたインギャーマリンガーデン(城辺友利)の遊歩道の床板を使うなど、「リサイクル精神」が垣間見える。
近くには体験工房があり、同課では「かやぶき屋根の下で、チガヤや貝細工、藍染め、シーサー作りなども体験できる。観光客や修学旅行生らの宮古での思い出づくりの手助けになれば」と活用を期待している。
同課の根間正三郎課長が図面を作成した。「かやぶき屋根は技術が必要。後世にその技術を引き継いでいこうという気持ちも込めた」と話した。