最大30円アップの460円へ
タクシー初乗り、10月にも改定
タクシー運賃の改定に伴う説明会が29日、県ハイヤー・タクシー協会宮古支部で開かれた。事業者や利用者代表らが出席。早ければ10月にも普通タクシー初乗り(1・167㌔)を現行430円から最大30円アップの460円に改定することなどを確認した。7月12日の公聴会では初乗り510円が提示されたが、国交省からの指摘を受け見直した。改定されれば2008年以来8年ぶりとなる。
タクシー運賃の改定は、昨年11月に宮古地区にある3事業所のうち35社から申請があった。
料金を改定する理由として事業所からは▽乗務員の待遇改善▽安全性向上のために新技術の導入-などがあったという。
初乗りが最大(上限)で改定されれば、深夜早朝割増の時間帯を除き、宮古空港を起点に市役所平良庁舎までは、これまでの1210円が1300円に、うえのドイツ文化村までは1510円が1600円に、東平安名崎までは3610円が3880円にそれぞれ値上げされる。
運賃改定については、沖縄総合事務局が宮古、八重山の事業所から計11社を選定し、2012年から14年までの経営状況などを査定した結果、運送収入は約12億6000万円、人件費などの費用は約億4000万円かかるとした。
適正利潤は約1500万円とした場合、6・06%の赤字率になると試算し、その赤字率を今回の改定額に反映させた。
説明会に出席した事業者からは、「これだと適正利潤は1社当たり140万円になる。せめて、1社当たり200万円の黒字を見込めるようにしたい」との意見が上がった。
説明を行った同事務局運輸部陸上交通課の山口泰史課長補佐は、タクシーは公共交通サービスを確保することが極めて重要であることを指摘するとともに、事業所から運賃改定の理由として挙げられた設備投資などについては、実際に反映されているのかどうか調査していくと話した。
説明会にはタクシー事業所の代表やタクシー利用者代表として宮古島商工会議所や宮古島観光協会などから関係者が出席した。