委員で賛否分かれる/市議会総務財政委
陸自配備計画の撤回陳情
市議会総務財政委員会(嵩原弘委員長)が12日、市役所平良庁舎で開かれた。ふれあいの前浜海浜広場施設指定管理者指定についての議決議案と6月定例会から継続審議となっている陳情3件の審査を行った。陳情のうち「千代田カントリーゴルフ場への陸上自衛隊配備計画の撤回を求める要請」はこれまで同様、委員で賛否が分かれた。
野原部落会が提出している千代田カントリーへの陸自配備計画の撤回を求める陳情について前里光恵氏は陳情者が「地元住民への情報提供は一切なく不安と疑念はますます高まるばかり」と訴えていることを挙げ「早急に地元説明会を開催してもらうためにも(陳情は)採択すべき」と主張。自衛隊配備そのものは反対ではないとする新里聡氏も千代田に関しては自治会が「防衛省の対応は住民無視」と批判する意見に同調。「国がすると決めたら問答無用なのか。進め方に憤りを感じる」として採択すべきとの考えを示した。
新城元吉氏は「野原の人は今も分屯基地のヘリ騒音を我慢しているのに、新しい基地を作られてはたまらないという住民の意見を受け止め採択すべき」と主張。國仲昌二氏は「防衛副大臣が来て、ヘリパットや火薬庫は置かないと説明したが、一方で現段階では全く決まっていないと言うところに不信感が湧く。早急に採択すべき」と語った。
垣花健志氏は防衛副大臣が配備しないと述べたヘリポートなどへの懸念が指摘されていることを挙げ「(配備が)ないものをそのまま採択するわけにはいかない」と採択すべきでないとの考えを表明。真栄城徳彦氏は自衛隊配備を容認する姿勢を示した上で、今回は防衛省が断念した大福牧場周辺への配備計画の代替地が決まっていない段階で千代田が着工することに「二つはセットで考えるべき」と異を唱え、陳情は審議未了とするべきと訴えた。
濱元雅浩氏は防衛副大臣が市長に示した資料を基に議論すべきとして、資料提供を要請するよう求めた。
前浜海浜広場施設指定管理者指定の議案に対しては、ライフセーバーの配置などを計画に盛り込むよう求める意見や、関連意見としてビーチで営業している民間事業者の取締強化を強く求める要望などが挙がった。
付託議案の採決は14日に行われる。