防風ネット活用を/ハウス施設台風対策
農研センターの玉城さん講話
農業ハウス施設の台風対策を学ぶ講習会(主催・県農業共済組合宮古支所)が23日、JAおきなわ宮古地区本部ホールで開かれた。県農業研究センター主任研究員で琉球大学工学部非常勤講師の玉城麿さんが講話し、ハウスの構造を詳しく説明しながら防風ネットや防風林の活用を呼び掛けた。
農業経営で、避けては通れない台風被害を最小限に抑えることが狙い。生産農家の多数が参加し、玉城さんの話を聞きながらハウスや生産物への被害を軽減する方法を学んだ。
防風ネットについて玉城さんは、8㍍の風が目合い1㍉のネットを通過すると4・9㍍まで軽減され、さらに1㍍先にもう1枚張ると3㍍まで弱まることが実証されていることを紹介した。風が強くなっても同様の軽減効果があるとした。
防風林については、設置場所に注意するよう指摘した。北側に高い丘、南側は防風林で対策したハウスでの被害を報告。北東方向から吹いた風が丘に当たり、回り込むように東側から吹き込む風の流れを説明し、注意を呼び掛けた。
最後に玉城さんは、強風から守る着眼点として▽ハウスの柱や基礎の強度は十分かどうか②施設周囲の防風施設③フィルム(ビニール)やネット、ボルトはしっかり固定されているか④保守点検をしているか-を挙げた。