最優秀は池田健吉さん/高齢者交通安全意見発表
交通事故ない社会を/弁士5人が熱く語る
高齢者交通安全意見発表大会が24日、平良老人福祉センターで行われ、5人の発表者が交通事故のない明るい社会の実現を訴えた。最優秀賞は平良地区の池田健吉さん(72)。高齢者は、自分自身が思っている以上に交通事故に遭うリスクが高いと主張し、「気持ちを新たに交通法令をしっかり守ろう」と訴えた。
意見発表大会は、市老人クラブ連合会、宮古島警察署、宮古島地区交通安全協会が主催した。高齢者が安全かつ安心して外出・移動できる交通社会の実現を目指して開催。高齢者自身に自覚を促し、交通安全思想の普及・高揚につなげる。
発表したのは、平良の池田さんほか、同地区の松川浩さん、城辺地区の池原功さん、伊良部地区の濱川利夫さん、下地地区の川満肇さんの5人。それぞれ自身の体験を交えて語った。
最優秀の池田さんは、居住する平良添道地区で実際に起こった交通事故に触れて交通安全を訴えた。
被害者、加害者ともに高齢者だった死亡事故を挙げて「他人ごとと思えず胸が痛む」と振り返り、「年を重ねた者は、自分自身が思っている以上に体力も衰え、動きも鈍くなり、事故を起こすリスクも高くなっていると思わなければならない」と自分に言い聞かせるように語った。
その上で「今一度気持ちを新たに交通法令をしっかり守り、安全運転を心掛けて歩行時は必ず歩道を歩くことが大切」とまとめた。
そのほかの発表者も交通安全を熱っぽく語った。松川さんは、交通安全ボランティアに現金が支払われていると思っている人がいることに触れ、「がくぜん」とした過去を振り返るとともに交通安全への誓いを新たにした。池原さんは「飲酒運転は犯罪だ」と訴えた。
濱川さんは「危険を予知しながら、規則、ルールを守れば、悲惨な事故は回避できる」と主張した。川満さんは「相手任せの交通安全などない。まずは自分が手を挙げて、自分の行動を相手(運転者)に伝えることが交通安全の第一歩になると思う」と話した。
会場には老人クラブの会員らが多数詰め掛け、5人の意見に聞き入り、発表後は大きな拍手を送って交通安全の意識を共有した。