カギは言葉と動作/「やる気」セミナー
教育研究所の八田さん講演
宮古島商工会議所が主催するセミナーが23日、同所内で開かれた。体育指導や子育て支援、園内研修などを行う日本経営教育研究所所長の八田哲夫さんが「やる気」の起こし方と継続するスキルについて講話。自分自身への言葉や動作でモチベーションの落ち込みを防げると主張した。
八田さんは、モチベーションを維持する方法を具体的に説明した。恒常性ホメオスタシス(生体が内部状態を一定に保って生存を維持する現象)の原理になぞらえ、「人は、現状維持の本能が最も強い。やる気も上がっては下がってを繰り返す」と波状的に変化する意識を図で示した。
その上で、「やる気が落ちるのは仕方ないが、元の位置(やる気の最下点)まで戻さないことが大切」と助言。「そのためには小さな行動と小さな習慣を積み重ねて元の位置を上げていくこと。少しずつ、着実に実践すれば、上がり続けるホメオスタシスを働かせることができる」と述べ、やる気の波状を右肩上がりにすることが自己啓発の好循環を生み出すとした。
その一方で、行動や習慣を急に変えないよう注意を促した。「急に変えてしまうと、反動で落ち込みも大きくなる」と話し、比較的容易に達成できる行動と習慣の実践を日々積み重ねることの重要性を説いた。
そのほかモチベーションを維持する方法として、自分自身への言葉や動作を決めるよう促した。「脳は意外と単純なもの」とし、落ち込んだり、苦しかったりするとき、言葉や動作で気持ちをリセットできるとして実践を呼び掛けた。
最後に八田さんは、夢や目標を手帳などに書き込むことを勧めた。その理由として「書かなければ忘れてしまうもの」と話し、直筆の目標を視覚化してやる気を起こすよう提案した。