熟練された芸を披露/沖縄宮古民謡協会芸能祭
900人の観客魅了
【那覇支社】沖縄宮古民謡協会(佐和田方恒会長)は25日、第21回芸能祭を浦添市てだこホールで開催し、宮古民謡や舞踊などの研究所・グループが日ごろの研さんの成果を披露した。総勢150人の出演者は熟練した格調高い芸を演じ、900人近い観客を魅了した。
舞台では協会顧問・役員と理事全員による「とうがにあやぐ」「大世栄」「池間ぬ主」が荘重に奏でられる中、垣花光子舞踊研究所などが華やかな演舞を披露し、芸能祭の幕を開けた。
主催者あいさつで、佐和田会長は「約400人の会員が一丸となって、これからも先人から受け継いだ宮古伝統芸能の限りない発展を目指し、日々研さんを重ねていきたい」と決意を述べた。
7月に豊見城市で開催された第37回宮古民謡コンクール(同協会主催)において、新人賞・優秀賞・最高賞・グランプリ賞の各賞に合格した計64人も初舞台に立った。最高位のグランプリ賞に輝いた那覇市在住のロペス幸子さん=愛知県春日井市出身=は独唱で課題曲の「伊良部とうがに」を熱唱。晴れの舞台に落ち着いた表情で、情感たっぷりに歌い上げた。
芸能祭では、29の演目が各研究所・グループにより次々と披露。なじみの「なりやまあやぐ」「酒田川」「東里真中」などの歌や三線、太鼓・琴合奏が多彩に繰り広げられ、創作歌謡の「ワイドー宮古島」「夢の伊良部大橋」「豊年の歌」などの合唱を会場いっぱいに響かせた。協賛出演の宮古民謡保存協会と宮古民謡協会も、「東川根盛加後」や「宮古豊年音頭」の合唱で花を添えた。
来賓で沖縄宮古郷友連合会の古波蔵和夫会長は「貴重な伝統芸能である宮古民謡の継承発展に多大な貢献をされる協会に深く敬意を表する」と祝辞を述べた。