パワフルな歌声を披露/高田さん 喜寿記念リサイタル
高田憲さんの喜寿記念リサイタルが2日、響和楽器2階ホールで行われた。ドイツや日本の歌曲、オペラ・モテットなどパワフルな歌声を披露。詰め掛けた約100人の観客は、77歳とは思えない声量に感心しながら聞き入った。
高田さんは、ベートーベンの「第九」合唱を夢見て、2000年に宮古で唯一の混声合唱団フロイデ合唱団に入団。楽譜がまったく読めなかったため、CDやDVDを何度も聞いて練習してきたという。
年末には、沖縄本島で行われる「第九」「メサイア」などの合唱に参加。合唱のみでは飽き足らず、オペラのアリアに挑戦しようと「よしの音楽院」でレッスンを受けた。
今回のリサイタルは、高田さんがこれまで練習してきた成果の集大成で、三浦禄さんのピアノ伴奏に合わせて、シューベルトの「セレナーデ」、石川啄木作詞の「初恋」ほか、オペラ「『フィガロの結婚から』もう飛ぶまいぞ、この蝶々」を伸びのあるバリトンで響かせた。
最後は「一番好き」という「『椿姫より』プロヴァンスの陸と海」でフィナーレを飾り、アンコールにも応えた。
「よしの音楽院」に通う島尻千恵子さん、小禄裕子さん、永松和子さんも友情出演し、盛り上げた。
会場にはテニスや歌仲間、高校時代の教え子たちが駆け付け。高田さんの歌声に静かに聞き入り、終わると盛大な拍手を送るなど、喜寿を迎えた喜びを分かち合った。
高田さんは「顔見知りの観客が間近にいて、冷や汗ものだった。次は傘寿(80歳)を記念してのリサイタルを開きたい」と話した。