発達障害の特性学ぶ
2日間で座学と実習体験/ビザライ主催
講演会「発達障がいを持つ人を知ろう」(主催・ビザライ)が19日、平良港ターミナルビルで2日間の日程で始まった。福祉関係者ら約20人が参加し、発達障害とはどのようなものかなどを学んだ。Office夢風舎、フリーランスナース&ソーシャルワーカーの土屋徹氏を講師に迎え行われた。初日は発達障害の人の特性とSST(社会生活技能訓練)についての座学で、2日目は座学を踏まえての体験講習を行う。発達障害を持っている人がバランスを取って生活するためには、環境、ネットワークの支援体制が必要で、環境と本人への取り組みによって大きく変化することなどを学んだ。
土屋さんは「発達の障害と発達の特性は分けて考えたい」と述べ「どのような人かを知り、どう対応するかを考えるべき」と強調した。
発達障害は、あくまでも仮説とした上で、一般的には「こだわりが強い」「集中力がない」など体質的なことが原因と考えられているが、これだけでは問題にならない。これに主に社会的環境の要素がプラスされることによって、周りが困るなど問題が起こると発達障害といわれる。ただし、体質はあるが社会環境に対応できている人は「障害」ではなく「個性が強い人」と説明した。
また、発達障害の人が薬を服用することは、その人の症状を緩和することが最終目的ではなく、緩和した状態の時が何かを身に付けるチャンスで、それを継続的に経験させることで、薬が効いていない時でも、同じようにできる「癖をつける」ことが大切と述べた。