事業翌年にもブース設置/観光プロモ問題
お台場イベント 新たな疑問浮上
2014年度に一括交付金を活用して実施された宮古島市の観光プロモーション事業について、新たな疑問が浮上した。市が予算措置していないにもかかわらず事業が終了した翌年もお台場のイベントに宮古島市のブースが設置されていたが、市当局は「予算措置もしていないし、ブースが設置されていたこと自体知らない」と述べた。本紙がフジテレビに問い合わせたところ、15年度のイベントにも14年度同様に「飛んでおいでよ宮古島」のブースが設置されたとしている。
14年度の事業では、7月下旬~8月末までフジテレビが実施した「お台場新大陸2014」に、市のブースを設けて宮古島観光をPRする事業を、一括交付金3700万円を活用して実施した。
14年度は一括交付金を活用しているが、15年度について市当局は、同年度の当初と補正予算でもこの事業の予算を計上していない。
予算も事業化もされていない中、会場に設置されたブースには14、15年とも「飛んでおいでよ宮古島」と記されている。
14年度の事業では、事業費3700万円のうち、ブース出店費が2000万円と事業費の5割を超えている。
ブース設置について、フジテレビ側に問い合わせると、14年と15年に設置されたブースはほぼ同じ規模。しかし、14年はセントラル広場に設置され、15年はフジテレビ本社入り口前の1階広場に設置された。
どちらの場所もブース設置料は有料で、14年に設置した場所の出店料の相場と15年に設置した場所の出店料について、フジテレビ側は「個別の契約の内容になるので答えられない」としている。
14年の一括交付金の事業については「宮古島まちづくり研究会」が随意契約で受注して実施しているが、これまでの当局の議会答弁では、同研究会とは同事業と、前年度に実施した観光プロモーションビデオ制作のみとしている。
14年度の事業における市の説明では、ブース出店料だけで2000万円となっていることから、当時の観光商工局長は「15年のイベントに市は参加してない。あれは一括交付金があったからできた事業であり、単独では無理」と話した。