採捕サンゴ、保全・移植へ/海中公園建設工事
周辺海域の監視も強化
海中公園建設の海底掘削工事に伴い、新たに採捕された約300群体のサンゴの取り扱いについて、下地敏彦市長は8日、移植する方針を固めて関係部署に指示を出した。汚濁防止フェンス周囲の海水が汚れ、一部サンゴが白化しているという市民団体の指摘に対しては「工事開始から2~3日で白化するとは思えない」と述べ、海水汚濁による白化現象を否定。その上で周辺海域の監視を強化する方針を示した。
下地市長は、8日の記者懇談会の中で市の考えを示した。新たに採捕されたサンゴの取り扱いについては「県から採捕許可を受けるようプロジェクト室に指示した。工事終了後は移植した他のサンゴ群体と一緒に元に戻したい」と述べた。
一方、市民団体から周辺海域の汚濁に伴うサンゴの白化現象を指摘された問題については「この影響で光合成ができずに白化したとは考えられない。オニヒトデによるものだと思う」と述べた。理由としては白化が部分的であることを挙げた。
汚濁防止フェンスに関しては「十分に機能している」と強調。その上で「市として(周辺のサンゴを)できるだけ壊さず、保全していくという姿勢に変わりはない」と話した。