下地島利活用など質す/県議会11月定例会
座喜味氏が代表質問
【那覇支社】県議会(新里米吉議長)11月定例会で6日、宮古島市区選出の座喜味一幸氏が代表質問で登壇した。座喜味氏は、下地島空港の利活用や先島諸島への自衛隊配備、離島・過疎地域の振興などについて、県の見解を質した。
下地島空港の利活用について、座喜味氏は「地元では早期事業化の要請がある。正式決定はいつか」「国際・国内旅客ターミナル整備について県と提案業者の協議の進捗(しんちょく)はどうか」と質問した。
これに対して、宮城理土木建築部長が「現在、各提案者と事業実施条件等を集中的に協議を行っている。可能な限り早期に決定したい。旅客ターミナル整備についても提案者と詰めの協議をしている。宮古圏域2空港の存続と適切な役割分担が基本的な考えだ」と、県の取り組みを説明した。
陸上自衛隊の配備について、座喜味氏は「県は、離島救急輸送などでの自衛隊の貢献を評価しながら、配備について明確な考えを示していない」として、県の姿勢を説明するよう求めた。
謝花喜一郎知事公室長が答弁し、「県としては地元の協力が得られるよう、政府は丁寧に説明するとともに、住民生活の安全・安心に十分配慮すべきだと考えている」と、従来と同じ見解を述べた。
国の沖縄振興予算・2017年度概算要求で新たに計上された沖縄離島活性化事業(10億円)については、下地明和企画部長が「所得向上に向けた産業振興や定住人口増に資する事業を実施する離島市町村に、国が直接支援するものと理解している。県の事業と相乗効果を発揮し、さらなる離島地域の活性化が図られると期待している」と答えた。
また、下地企画部長は離島航空路線運賃の低減などについても答弁し、「県は離島住民の航空運賃を低減する『沖縄離島住民等交通コスト負担軽減事業』を実施し、航空路では新幹線並みの運賃が実現されている。」と説明した。
離島で医師を確保する施策については、砂川靖保健医療部長が答弁し「自治医科大学や県立病院での養成、県内外からの派遣を行っている。2015年度は離島やへき地の県立病院で常勤医師93人を確保している」と述べた。