有効求人倍率1.44倍/11月宮古の雇用情勢
3カ月連続で最高値更新/人手不足の状況顕著に
宮古公共職業安定所(ハローワーク宮古、知念宏和所長)は27日、宮古管内の月の雇用情勢を発表した。それによると求職者1人当たり何件の求人があるかを示す有効求人倍率は1・44倍となり、10月に記録した過去最高値1・42倍を0・02ポイント上回った。最高値の更新は3カ月連続となる。ハローワークでは「人手不足の状況が顕著になっている」との考えを示す。
11月の月間有効求人数は1174人で前年同月実績を238人(25・4%)上回った。それに対し月間有効求職者数は181人(18・2%)減の815人だった。求人数が増加し求職者数が減少したことから有効求人倍率は前年同月比0・5ポイント増の1・44倍となり過去最高値を更新。同月の全国の有効求人倍率1・41倍を0・03ポイント上回る結果となった。県全体の有効求人倍率は1・02倍だった。
知念所長は「(求職者が求める業務内容や労働条件と、募集している事業所の業務内容と労働条件が合わない)ミスマッチの状態で、人手不足の状況が顕著になっている。人材を確保するためには賃金や労働条件、雇用環境の改善が求められる」との考えを示す。
新規求人数は前年同月比93人(30・8%)増の395人。新規求職申込件数は202件で前年同月実績を4件(1・9%)下回った。就職件数は8件(7・8%)増の110件。内訳は県内就職が107件、県外が3件だった。
最近は在職者が求職申し込みを行うケースも増加していると話す知念所長。「求人の条件が良くなってきているので、現状より良い条件の仕事を探す人が増えているのかもしれない。事業所は今、働いている人に辞められないような労働環境改善などの対策も検討すべき」との認識を語った。