キビ代金2万2232円/16-17年産
前期比487円の大幅増
2016-17年産のサトウキビ代金が決まった。1㌧当たりの農家手取額は標準的な糖度(13・7度)で前期比487円増の2万2232円。製糖工場が農家に支払う原料代金の増額が代金引き上げの要因だ。今期のサトウキビは質、量ともに豊作型。農家所得の大幅な向上が見込まれる。
農家へのサトウキビ代金は、国の交付金と製糖工場が農家に直接支払う原料代金で構成されている。
サトウキビ1㌧当たりの国の交付金は1万6420円で、基準糖度帯(13・1~14・3度)であれば一律に交付される。
一方の原料代金は、砂糖の国際相場によって毎年変動する。昨年末に決まった原料代金は標準的な糖度で5812円だった。
この二つの単価を合わせた価格が1㌧当たりのサトウキビ代金となるが、標準糖度13・7度で2万2000円を超える代金は近年にない好条件。農家にとっては最高の環境が整った。
ただ、品質取引という制度上、糖度によって代金は変動する。基準糖度帯であれば一律支給の交付金に対し、原料代金は上下0・1度ごとに42~43円増減される。例えば基準糖度帯最低値の13・1度は2万1978円で取引されるが、同帯最高値の14・3度の代金は2万2487円となる。
基準糖度帯から外れると代金の変動幅はさらに大きくなる。原料代金の価格体系は変わらないが、交付金が上下0・1度ごとに100円増減していくため、品質の高低によって所得に大きな差が出てくる。
仮に基準糖度帯を上回る15度のサトウキビを生産すれば1㌧当たり2万3484円を得られるが、同帯を下回る13度の代金は2万1835円となり、その差額は1649円に及ぶ。より品質の高い原料が求められる価格制度だ。
今期のサトウキビは気象条件に恵まれた。台風被害はほとんどなく、干ばつ被害も限定的。適度な降雨もあって質、量ともに前期作を大きく上回ることが予想されている。
地区全体の生産見込み量は前期比1万8200㌧増の36万3320㌧。製糖工場別には▽宮糖城辺12万6500㌧▽宮糖伊良部6万3820㌧▽宮糖多良間2万2750㌧▽沖糖宮古15万250㌧-。