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社会・全般
「世界の書籍朗読会・宮古島大会」を開催したい/仲原 かおる
ペン遊ペン楽2010.11.11
「世界の書籍朗読会・宮古島大会」を開催したい/仲原 かおる
グローバリゼーションと言われて久しい昨今、さまざまなものが画一化、統一化されています。モノだけでなく、文化も言語もその対象になっています。便利になる一方で、世界ではたくさん言語が消滅しています。
国連も沖縄の方言を消滅危機にある言語と認定しているそうです。世界の共通語としての英語で情報発信できることがこれからますます重要になる一方で、世界のどこに行っても同じなんてつまらない。画一化の便利さと同じくらい文化・言語の多様性が守られてほしいと思うのです。
「各国のお話をその国の言葉で聞いてみたい、そして他者を知ることによって自分や自分の住む国や地域を再確認できたら」と願って各国駐日大使館の協力を得て各国のお話を各国の言語で聞き国の紹介もしてもらう「世界の書籍朗読会」を主催しています。国の紹介では各国が踊り、民族衣装、歌、おやつ、書道などを紹介します。参加者体験型を目指しており、沖縄出身の子供が舞台上で空手を披露したりしてくれました。
これまで、カナダ、スウェーデン、エジプトなど10カ国以上の大使館や出版社、インターナショナルスクールなどの協賛を頂き、大人向け、親子向けの朗読会を主催してきました。詳細はHPをご覧ください。
http:/worldreadsforchildren.jimdo.com/
首都圏で開催しているのですが「参加したいけど会場が遠い。地方でも開催してくれないか?」という要望が寄せられます。出張講演となると予算が多くなる関係でスポンサーがつかないと無理なのですが、日本各地をツアーできたらと思っています。
やはり地方講演第一回は故郷の宮古島にしたい。例えば、宮古島とゆかりのあるドイツの大使館を招待して「世界の絵本読み聞かせ会・宮古島大会」が開催できたらうれしい!
読む作品ですが、ドイツにはミヒャエル・エンデという有名な作家がいて「モモ」という児童文学の金字塔的作品を書いています。「モモ」は私の子供のころの愛読書でした。
人々は灰色の男たちにだまされて「時間貯蓄銀行」にせっせと貯蓄をし、慢性的空虚感、閉塞感を持ち、冷淡になり、忙しさのあまり生きる喜びを忘れてしまう。しかし、不思議な力を持つ少女モモが、奪われた時間を取り戻し、皆は人間らしさを取り戻すという粗筋です。
宮古島は観光客にとっての「モモ」であると思います。絵本作家志望の私としては、いつか宮古島版「モモ」を書いてみたいなあ。大会までに作品を仕上げて当日作品を朗読できたらいいなあ。
島のおばあたちにも民話を読んでほしいし、宮古島には方言で話す民話大会があるようなので、その優秀者の子供が島の民話を話してはどうだろう?
宮古島の子供たちが、島の言葉や民話を見直すと同時に世界にも目を向ける機会になればうれしい。会の中で宮古島を題材にした映画や観光地・食べ物などを紹介できますね。宮古島の子育てのいいところやドイツの子育てについて大人たちが議論をし、少子化の時代に提言できたら素晴らしいと思います。
(宮古ペンクラブ会員・翻訳・通訳)