安慶田副知事が辞職
「口利き」疑惑は重ねて否定
【那覇支社】安慶田光男副知事は23日会見し、同日付で辞職することを明らかにした。教員採用試験で口利きを依頼したなどの報道を受けたもので、「県民に不安を与え県政を混乱させたことは重大だと考えている。職を辞することで県政運営がスムーズにできることを望む」と辞任の理由を述べた。報道内容については、「私は今でも否定しているし教育委員会もそうだ」と、改めて否定した。
安慶田副知事については、2015年に実施された教員採用試験で特定の受験者を合格させるよう関係者に依頼した疑いや、教育庁の幹部人事に介入したとの報道がされている。副知事は報道を一貫して否定し、続投に意欲を見せていた。結果的に辞職に至ったことについて会見では、「熟慮した末、私が辞した方が翁長県政がスムーズにいくだろうと結論付けた」と語った。
副知事に先立って会見した翁長雄志知事は、「21日夕方に副知事の職を辞したい旨の報告を弁護士を通じて受けた。22日午後に直接会って、考えを確認した。本人が強い気持ちで辞意を表明している」と、これまでの経緯を説明した。自身の任命責任については「重大に考える必要があると考えている。十二分に反省し、綱紀粛正と職員の意識改革に取り組む」と述べた。
辺野古移設問題で政府との交渉役となってきた安慶田副知事。翁長知事は、「多くの政府関係者と押し問答もしながら形を作ってきた(同副知事の)成果は大きかった」とも評価した。