サンゴ被度は拡大/モニタリング調査を報告
海中公園環境整備専門委
2016年度宮古島市海中公園環境整備専門委員会(委員長・土屋誠琉球大学名誉教授)が15日、平良港ターミナルビルで行われた。昨年7月末までの1年間、同公園観察施設周辺のサンゴ被度(サンゴが海底を覆う面積の割合)は拡大していたことなどが報告された。また、来年度の計画が審議され、今後サンゴ育成環境などについてのモニタリング調査を継続し、サンゴの早期生育を図ることなどを確認した。
オブザーバーとして出席したエコガイドカフェの猪澤也寸志代表が、サンゴの生育状態などを報告した。それによると、サンゴの群体のサイズも指の長さくらいから、手のひらくらいに成長しており、一部には群体の新規加入が認められたという。また、白化したサンゴが回復に向かっているとみられる群体が観察された。
また、昨年7月末までの4回のモニタリング調査では、2014年7月の調査と比較し、平均被度は高くなっていること。その被度面積はキクメイシ類が35・3%から、16年7月には54・5%になったこと、また、高水温を主因とする白化現象で死んだサンゴもあったが、残ったサンゴは順調に生育したことなどが報告された。
来年度は▽サンゴの加入調査を年1回実施▽同公園の南と北の湾入部のサンゴの被度調査を年1回▽サンゴ群集に影響を及ぼす要因の測定、観察を随時行う-などを実施する計画となった。