機械化促進支援など要望/自民党小委員会
キビ生産の課題で意見交換
自由民主党野菜・果樹・畑作物等対策小委員会(委員長・伊東良孝衆議院議員)と沖縄農業関係者との意見交換会が19日、JAおきなわ宮古地区本部で行われた。地元からは害虫駆除の経費についての基金継続のほか、サトウキビ生産農家の高齢化に伴い機械化の促進に向けた各種支援策の充実などが要望された。同小委員会と農林水産省側も地元の要望に聞き入り、できる限りの支援を約束した。
意見交換会には、下地敏彦市長や市当局、サトウキビ生産組合、製糖工場の代表らが参加。伊東委員長や県選出の西銘恒三郎衆院議員、農林水産省の担当者らと宮古のサトウキビ振興に向けて現状と課題を共有した。
あいさつで伊東委員長は「私たちはこれからも製糖業界を守り抜くため、地域にとって素晴らしい農業となるよう頑張りたい。これからも政府が目指す農業所得向上に向けて取り組んでいきたい」と述べた。
意見交換会では、沖縄農業の現状と課題の報告のほか、宮古島におけるサトウキビ生産状況および生産振興の取り組みについての説明が行われた。
宮古地区からの要望について、市農林水産部の砂川一弘部長は「イネヨトウ駆除について現在はセーフティーネット基金で実施しているがこの基金は継続してほしい。ハーベスターの稼働率が現在は80%を超えており、今後もさらに増える。農業機械のリースの導入についてこれからも支援をお願いしたい」と求めた。
これに対して伊東委員長は「ハーベスター関連を含めて本年度の補正予算で国は10億円余を充てることになっている。機械化に至る体制を早期に確立するための前向きな取り組みが必要だと考えている」と述べた。
さらに、セーフティーネット基金についても「制約もあるが柔軟性を持たせる仕組みを作り上げることが大切」と話した。
そのほかにも伊東委員長は、サトウキビだけでなくあらゆる農業で機械化の促進とインターネットを活用したICT化を図る必要性も示した。
そのほか、各地域の生産組合からは、ハーベスター稼働率の向上を受けて、機械刈りに向いた品種の開発や、干ばつ時に迅速に対応できる支援体制についても要望が出された。