日台漁業取り決め見直しを
県離島振興市町村議会議長会
【那覇支社】県内18市町村の議会議長で構成する県離島振興市町村議会議長会(会長・幸地猛久米島町議会議長)の定期総会が22日、那覇市の自治会館で開かれ、宮古島市議会の棚原芳樹議長や多良間村議会の森山実夫議長らが出席した。
総会では「日台漁業取り決めの見直しを求める要望決議」を全会一致で可決した。同決議では政府が2013年に締結した取り決めについて「広い水域での漁業操業を台湾に認めるなど台湾側に大幅に譲歩した内容であり、好漁場の縮小を余儀なくされ先島諸島をはじめ、県内の漁業者にとり不利なものとなっている」として不満を示した。
その上で、県内漁業者の権益と生活を守る観点から、日台漁業取り決めの抜本的見直しを求めるとともに、17年度以降の操業ルールの策定にあたっては「日本の排他的経済水域内での交渉であり、国際法の趣旨にのっとり日本側の漁法による操業ルールを実現するよう強く要望する」と訴えた。
要望決議の宛先は、内閣総理大臣、農林水産大臣、外務大臣、沖縄・北方対策担当大臣。
総会では「県内各離島の港湾整備と港湾環境の整備に関する要望決議」も可決したほか、17年度歳入歳出予算や事業計画を承認した。
同議長会では総会後、離島市町村議会議員と議会事務局職員を対象にした研修会を開催し、大正大学地域構想研究所教授で総務省・地域力創造アドバイザーの清水愼一氏が「これからの離島振興のあり方」をテーマに講演した。