情報発信がカギ/農林水産物流通セミナー
価格決定の仕組み学ぶ
農林水産物の流通セミナーが2月28日午後、市中央公民館で開かれた。生産者らが農林水産物の流通や販売価格の決まり方を学び、情報発信を柱とする販売戦略の構築について考えた。
県農林水産物流通条件不利性解消事業の一環。大手スーパーで30年以上の勤務経験を持つ創風土の代田実さんが講師を務めた。
代田さんはモノを売る基本として①価格・品質②時期・タイミング▽情報・イメージ-を挙げた。
県産ゴーヤーは、出荷時期と本土市場における消費ピーク期に若干のずれがあると主張。「トップシーズンに沖縄のゴーヤーは影を潜めていく」とした。
単価については「ゴーヤーといえば沖縄だが単価は安い」とし、他県のデータと比べて見せた。「普通は出荷量が多いところが単価を引っ張るが沖縄のゴーヤーは違う」と述べた。
理由は流通と価格決定の仕組みにあるとし、出荷量に対する沖縄側の情報不足を指摘した。台風などの気象災害で出荷量が読みにくいというハンディに理解を示しながらも、市場側の入荷量の情報が価格に影響することを解説した。
出荷先については、「長い目で見れば、相場にあまり左右されず、安定した売り先を持つ方が良い」などと助言。「そういう方が所得が多く、年収も良い傾向にある」と述べた。