第39期宮古本因坊戦 池間六段が優勝/本社主催
2年ぶり通算12回目/持前の実力を発揮
第39期宮古本因坊戦(主催・宮古毎日新聞社、主管・日本棋院平良支部、協賛・こすみ囲碁教室)の決勝リーグが5日、同囲碁教室で行われ池間博美六段が3戦全勝で優勝した。通算の優勝回数は10連覇して名誉本因坊を認められた10連覇(1期~10期)と合せて12回目。持前の実力を十分に発揮した。
決勝リーグの参加者は第38期本因坊知念一将六段と池間博美六段、平良博彦六段、知念正夫六段の強豪4人。開会式で宮古毎日新聞社の平良覚社長があいさつし「勝利の美酒を飲めるよう、悔いのない対局をして下さい」と激励した。
対局は参加者が総当たりする方式で行った。リーグ戦は2回戦までを終わった時点で池間、知念一将の2人が2勝で並び、両者が優勝をかけ戦うことになった。池間の白番。白は序盤、黒を攻めてその効果で中央に勢力をつくった。黒は白の勢力に地を稼いで対抗。終盤白は狙っていた黒の大石を強烈に攻め、取りに行った。黒は無理しなければ生きると読んではいたが、生きるだけでは負けると判断し勝負手を放った。しかしこれが不発に終わり黒大石が取られ、池間の優勝が決まった。決勝の1局について池村浩明日本棋院平良支部長は「感動的な1局だった」と感想を語った。
今回の本因坊戦では知念一将、知念正夫さん2人の「親子対局」(1回戦)が注目を集めた。「俺が白を持つ」と言ったのはおやじの貫録。対局で黒番(一将)は序盤から地を稼いだ。これに白は負けまいと大模様を築き対抗。しかし黒は大模様の消しに成功し、一将が中押しで勝った。
1回戦では池間(黒番)-平良(白番)も好局だった。途中、白は大石をしのいで優勢かに見えた。しかし、黒は粘り強くヨセて少しずつ得を重ね、終局後、石を並べたら黒に半目残っていた。
2回戦は池間(黒番)と知念正夫(白番)、平良(黒番)と知念一将(白番)が対戦した。
池間-知念は池間が1目半差で勝った。知念は池間の石を取るなど大健闘が光った。
平良-知念は互いに大きな地を囲い合い形勢不明。平良は終盤に見損じがあり敗れた。
閉会式で平良社長は「来年は節目の40回大会を迎えるので大勢の愛好者が参加して盛り上げていただきたい」とあいさつした。