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行雲流水
2017年3月18日(土)9:01

【行雲流水】(エレベーター)

 那覇からの帰り、宮古行きの便はいつものように満席状態であった。宮古空港に着くと相も変わらず人々は狭い機内の通路に列をなして立ち並ぶ。窓際の席にあって人の流れが緩くなったのを見計らい機内を出る。途中、前方座席に乳のみ児と3歳ほどの幼児を連れた若い母親に気づいた。最後に降りるのだろう


▼出口に向かう通路を杖を突いてゆっくり歩く老婆と寄り添って歩く40代がらみのたくましい男性が目の前を行く。追い越す人はいなくなった。どうやら最後尾のようだ。急ぎながら、その男性に声をかけた。エレベーターを使ったら、と

▼彼は、大丈夫ですよ、と答えて笑っている。エレベーター乗り場への通路を目の前にしての短いやりとりであった。2、3歩いて乗り場に目をやって驚いた。それこそびっくり仰天だ。「進入禁止」のどでかい文字が飛び込んできたのだ。なんとも不思議で場違いな看板だと思いながら階段を降りたところに立っている女性職員に「エレベーターは誰でも使えるようにするよう伝えて」と声をかけると返ってきた返事は「担当のものがいますよ」だ

▼なぜ、疑問がわいた。疑問は徐々に膨れ上がりどう考えても納得がいかない。なぜ、宮古島空港ターミナルの下りエレベーターは誰も使えないのか。誰のための設備なのか。この調子だとあの乳のみ児を抱いて幼い子の手を引いた母親もエレベーターを使えない

▼足・腰に支障のある人、乳のみ児を抱く母や高齢者にとって下りの階段は危険そのものだということを宮古島空港ターミナル株式会社は分かっているはずだ

▼会社の経営基本理念「私たちは安全、安心、快適な愛される空港づくりを目指します」をもう一度確かめてほしいものだ。

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