16年度入域観光客数 過去最高の70万人達成/市、観光協会が発表
前年度比19万人増/クルーズ船、空路直行便増で
市観光商工局のまとめによると宮古島市への2016年度入域観光客数が70万3054人となり、過去最高を記録した前年度実績51万3601人を18万9453人上回る大幅増を記録した。観光商工局の垣花和彦局長と宮古島観光協会の豊見山健児会長が4日、会見で70万人台の達成を発表するとともに、大幅増の主要因としてクルーズ船寄港数の急増と航空路線本土直行便の増便などを挙げた。
昨年度、クルーズ船の寄港数は4月から10月までに85回、3月に4回で計89回となり、前年度の14回から1年で75回も急増。来島者数も前年度の1万984人から10倍以上の12万5786人にまで増加した。
一方、航空路線定期便では従来、日本トランスオーシャン航空(JTA)の羽田-宮古線1往復しかなかった本土直行便に全日空(ANA)が16年3月から羽田-宮古線を新規就航、前年度は期間限定運航だった関西-宮古線を通年就航とし、両社で1日3往復に増便した。9月にはANAが羽田-宮古線を1日2往復に増便したほか、3月には従来機より座席数が103席または168席多い機材を約半月間就航させたことも観光客数増に貢献した。
チャーター便ではアシアナ航空が1、2月と9月に仁川(韓国)-宮古便を就航させたほか、フジドリームエアラインズ(FDA)は小牧や青森、山形、静岡、広島、高松、鹿児島など東北や中部、中四国、九州の地方空港からのチャーター便を就航させたことも客数増加を後押しした。
県などが15年度に実施した調査によると観光客1人当たりの観光関連消費額は空路利用者が7万8113円、海路利用者は4万1500円と推定されていて、それを当てはめると16年度の年間消費額は503億1225万円となり、前年度推定の397億1683万円を105億9542万円上回ったと見込まれる。
観光協会で開かれた会見で垣花局長は「クルーズ船が大幅に増え、空路も機材の拡張などがあり70万人に達するのではとこれまで取り組んできたが、期待通り目標を突破した。FDAの影響も大きいと思う」との考えを示した。
豊見山会長は今年度について、クルーズ船は前年度を上回る130回程度の寄港が予定されていることや、ANAが6月から10月まで中部(名古屋)直行便を就航させること、JTAは7月に6日間、東京-宮古線を1日2往復に増便させることなどを挙げ「ますますの伸びを期待している」と語った。