18万2000㌧の大豊作/沖糖・搬入終了
平均糖度15・27度/7割が基準超えの品質
沖縄製糖は5日、2016-17年期の原料(サトウキビ)搬入を終えた。115日間の累計搬入量は、前期比3万6951㌧増の18万1923㌧。1989-99年期の21万㌧に次ぐ搬入量を記録した。平均糖度は15・27度。7割以上の原料が基準糖度帯(13・1~14・3度)を超えた。
沖糖宮古工場は1月11日に搬入を開始した。昨年着工した大規模なボイラー工事の影響で例年よりやや遅いスタートとなった。
累計搬入量の18万㌧超えは、見込み量を1万㌧以上上回った。気象条件に恵まれ、台風や干ばつといった自然災害が少なかったことが増産の主な要因だ。
植え付け体系別の搬入実績は、夏植え、株出しがそれぞれ47%。株出し栽培の急伸が見て取れる。
収穫方法をみると、搬入原料の78%がハーベスターによる機械刈りだった。
品質の良さが際立つ製糖期だった。平均糖度15・27度は前期より1・39度も高い。基準糖度帯を上回った原料は全体の77・28%。これに基準帯の原料16・84%と合わせると、搬入原料の9割強が基準糖度帯に達する好成績となった。
1㌧当たりの農家平均手取額は2万2897円。
沖縄製糖の砂川玄悠専務は「品質が高く、生産量も良い。大豊作と言える」と総括した。要因の一つに収穫面積の拡大を挙げ、「株出し管理機の導入と普及で株出しが増えた。地下ダムの水利用体系が整ったことも大きい」と話した。
来期に向けては「生産量を見ながら、3月いっぱいには終えられるよう適期操業に努めたい」とした。
宮古地区では沖糖ほか宮糖城辺、宮糖多良間の各工場が今期操業を終了。宮糖伊良部工場は今月中旬の終了を見込んでいる。
終了3工場と伊良部工場の見込み量を合わせた地区全体の搬入(生産)量は43万㌧に達する勢いだ。