「宮古島文学賞」を創設/市文化協会
「島」テーマに作品募集へ
宮古島市文化協会(大城裕子会長)は22日、市役所平良庁舎で会見を開き、島の文芸活動のさらなる振興を目的に「宮古島文学賞」を新たに創設したことを発表。さらに、第1回目は「島」をテーマにした短編小説を今年10月1日~31日(当日消印有効)の間に募集するとしている。また、一席の副賞は50万円で、審査員は椎名誠さんらが務めるとしている。
会見で大城会長は「18回続いた『平良好児文学賞』が終了してから、これまでにも新たな賞の創設の求める要望があった。今回、市と教育委員会の支援を受けて新しい文学賞を創設することができてうれしく思う。多くの作品が応募されることを期待している」と述べた。
会見に同席した下地敏彦市長も「『島』をテーマにした作品がどれだけ寄せられるのか楽しみにしている。多くの人がこの賞にチャレンジしてくれることを期待している」と話した。
また、宮國博教育長も「亡くなった平良好児さんは常々『自分は文芸の種をまく人だ』と話していた。これまでにまいた種から芽が出て、花を咲かせる段階に来ていると思う。この賞で宮古に文芸の花が咲くと思う」とあいさつした。
審査員は、吉川英治文学新人賞や日本SF大賞などを受賞している人気作家の椎名さんのほか、各種児童文学賞の受賞歴があり、宮古島を拠点に活躍しているもりおみずきさん。さらに、「絶望読書」や「絶望名人カフカの人生論」の著者で、宮古島市在住の文学紹介者・頭木弘樹さんの3人。
募集作品は「島」をテーマにした純文学、児童文学、推理、歴史、SFなどジャンルは問わない。
応募資格は不問で、応募条件は、すべて未発表の作品で重複応募は認めないほか、あらすじを200字以内にまとめて作品に添付する。
原稿の作成要綱は、400字詰め原稿用紙換算で30~50枚程度。応募方法は、同協会のホームページからダウンロードできる申込用紙に氏名(ふりがな)ペンネームのある場合は本名の併記▽性別▽生年月日▽住所▽連絡先(電話番号・メールアドレス)▽職業(勤務先・学校)を記入する。
審査期間は11月から来年の1月までで、入賞作品の発表は来年の1月下旬。表彰式・祝賀会は同2月を予定している。
入賞は、一席が賞状と副賞(50万円)と記念品。二席が賞状と副賞(10万円)と記念品。佳作(若干名)は賞状と記念品となっている。
同文学賞は、宮古島で受け継がれてきた文学の風土と営々と流れる文学への思いを礎として、文芸活動のさらなる振興と島を渡る風とサンゴ礁に育まれた「文学」を島から発信することを目的に創設された。