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行雲流水
2017年9月30日(土)9:01

【行雲流水】(彼岸)

 9月26日、秋の彼岸が明けた。20日の彼岸入りから「秋分の日」を中に挟んでの先祖供養と精進の七日間であった。秋分の日に先祖の供養をするのは涅槃・悟りの世界である彼岸と煩悩と欲の現世である此岸(しがん)の間が渡りやすくなるからだといわれる。此岸に住むものにとって彼岸の期間の行為は善であれ、悪であれ「過大な果報」となることから善い行いをするよう勧められる

▼日蓮は「彼岸一日の小善は能く大菩提に至也」と説く。彼岸の時期に善きことを行えば悟りの境地に行ける、ということのようだ。善き行いとは六つあってその中のひとつに「戒律を持って生きる」ことの大切さが説かれる

▼自らを戒め、社会規範を守って生きるということで、盗みをするな、みだらな愛欲を行うな、他人を欺いたり嘘を言ってはならないと人としての守るべき教えである

▼「戒律を持って…」の生き方は日本人の精神文化として当たり前のはずだが昨今の世間はそのことに頓着しなくなったようだ。みだらな愛欲を暴かれてもそのようなことは無いと世間を欺く態度を取りながら、指導者として認めてくれと主張する政治家を受け入れることができるだろうか

▼政治の仕事と愛欲はみだらと言われても別問題だと言いつのるジャーナリストや弁護士もいる時勢になった。社会が乱れているとしか思えない

▼28日、衆議院が解散した。日本全国選挙一色になる。それに輪をかけて宮古島市の議員選挙も絡んでくると虚実を織り交ぜての主張が横行するだろう。思想信条・表現の自由はそれこそ勝手だが虚言を弄して市民を欺くようなことだけはやめてもらいたいものだ。

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