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行雲流水
2017年10月20日(金)9:01

【行雲】(今年度上半期の観光収入)

 今年度上半期(4月~9月)に宮古を訪れた観光客は60万人だという。内訳は空路客34万人、クルーズ船客26万人だ。その経済効果はいかほどか。空路客34万人について試算してみた

▼宮古空港でのアンケート調査の結果、観光客1人あたり平均消費額は7万8332円だった(「平成28年度観光統計実態調査」沖縄県文化観光スポーツ部)。この単価を空路客34万人に乗じて観光消費額を推計すると、266億円となる(内訳は、宿泊費105億円、飲食費57億円、土産・買物費40億円、圏域内交通費34億円、娯楽・入場費40億円、その他2億円)

▼一方、クルーズ船客26万人の経済効果については、消費支出調査が始まったばかりで、実態が十分に把握されていないうらみがある

▼仮に県宮古事務所がサンプリング調査した消費単価(2万4661円/人)を使うと、クルーズ船客26万人の観光消費額は64億円となるが、これは少し乱暴な推計だ。アンケート調査の全体像が不明だからである

▼いわゆる二次交通手段の供給力不足もあり、クルーズ船客全員が上陸したとは限らない。また、アンケート調査に回答しなかった人の割合や回答者のうち買い物をしなかった人の割合などが不明だ。今後の調査精度の向上を待ちたい

▼ちなみに那覇港管理組合では、平成27年の那覇港へのクルーズ船寄港回数115回で92億円の経済効果があったとしている(8月30日琉球新報)。クルーズ船客の消費環境は、那覇と宮古とでは段違いの格差があるはずだ。

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