行雲流水
2017年10月31日(火)9:01
【行雲流水】(快適な生活環境を)
観光客が増えて喜ばしい。観光産業は他の職種への波及効果も大きいので、経済効果は大きい
▼一方で住民の生活環境に悪影響を与えるリスクがある
▼市民の中には、「海浜は誰のものか」という不満がある。砂山では、高校生たちがフォークダンスをしたり、バレーボールでパスを楽しんだものである。最近訪ねた人が、その変わりように驚いていた。吉野海岸への入り口となる道は1本しかない公道だが自由に通れない。その通りを「宮古島市指定駐車場」という看板をだしてある業者がほぼ占拠している。「カーナビにもある公道だから通ってもいいでしょう」といっても駄目の一点ばり。「不愉快な思いをしたので景色を見ずにUターンして帰った」。「海で不愉快な思いをしたのは初めて、宮古の恥だと思う」と観光客
▼現在も是正されていないのであれば一考を要する。沖縄県・海浜条例「海浜を自由に使用するための条例」では、「公衆の自由な海浜利用の確保」を謳っている
▼もうひとつ。新しい人権のひとつに環境権がある。「人々が良好な環境を享受する権利」である。具体的には「日照権」、「静穏権」、「眺望権」などをさす。静穏権は、静穏な生活環境を享受する権利である。ところで、静かな住宅地帯で、居酒屋やカラオケ店が進出。騒音被害を訴える市民は少なくない。八重山高校は沖縄青少年科学作品展で「石垣島の光害調査」を発表している
▼快適な生活環境保持のため、市当局も新選良も生活環境を総点検、対策を講じてほしい。市民も関心を持ちたい。