【特集】新年号
2018年1月1日(月)8:59
温泉熱でオクラ栽培/天然ガス実証・調査開始
事業化の実現目指す/宮古島市
宮古島市は昨年11月、天然ガスの利活用方法を探る実証・調査を城辺保良の海宝館敷地内でスタートさせた。その一つが農業への活用事業で、将来的には事業化の実現を目指す考え。農業の新しい形態になると期待が高まっている。
農業分野での栽培促進を図る実証・調査は、冬場に生産力が低下する葉物野菜などで行う。
今年度はオクラで実施。一つのハウスには、井戸元からパイプで引いてきた温泉を利用し、温泉熱(25度~30度)で温度管理を行う。
一方、別のハウスでは通常温度で栽培を行い、両方の収穫量などを比較する。
収穫は昨年末から始まっており、市から委託を受けて実証・調査をしている業者によると、温度管理をしているハウス内のオクラは収穫量が多く、果肉も柔らかいという。実証・調査は今年3月まで実施する予定だ。
同事業は、県が2011年度に「天然ガス資源緊急開発調査事業」として、宮古島市などを対象に調査を実施。12~14年にかけて行った試掘調査で、城辺保良に天然ガス資源が確認された。
市は、島の恵まれた資源が、島の環境と経済振興に寄与するとして同事業に大きな期待を寄せている。