県緑化コンで特選受賞/伊良部高
花と緑で潤い、安らぎ/学校・保護者・地域が連携
伊良部高校(大宮廣子校長)は昨年11月、2018年度の県緑化コンクールの学校環境緑化の部で最高賞にあたる特選(県知事賞)を受賞し、全生徒46人と教職員らは笑顔に包まれていた。校庭は一鉢運動による美しい花々や傘状形に丸く刈り込んだ樹形が環境美化を彩る。花と緑に包まれた学校は潤いと安らぎに満ちあふれている。
同校は、1984年4月に宮古高校伊良部分校として設置された。86年4月に伊良部高校として独立して開校した。分校以来、花と緑の育成を推進し、同コンクールでは86年に入選、92年に準特選に選ばれた。
大宮校長は「生徒、教職員、地域が一つにつながって取り組んだ校庭美化が評価され、大変うれしい」と喜びを語り、さらなる校庭美化に意欲を見せる。
生徒会長の上原凪紗さんは「特選を受賞できて、とてもうれしい。今後とも一鉢運動や緑化で頑張る」と気持ちを引き締めた。
学校用務員の武島秀喜さん(55)=島尻出身=は環境整備の一環で樹木剪定(せんてい)や施設の点検・修理などに力を注ぐ。
1997年に県職員の用務員として採用。これまでに宮古高校、宮古農林高校、八重山特別支援学校、宮古特別支援学校などで勤務した。
勤務していた宮古高校は2002年度全日本学校緑化コンクールの学校環境緑化の部で特選(文部科学大臣賞)を受賞した。武島さんが剪定した樹形も受賞の一因だ。
武島さんは宮古農林高校に転勤していた04年、個人の部で九州地区緑化推進協議会長賞を受賞した。改めて剪定技術の高さが高く評価された。
大宮校長は「武島さんはプロの庭師並みに樹木を剪定する。学校緑化は安心して任せられる。貢献は大きい」とたたえた。
武島さんは「用務員はやりがいのある仕事。学校に訪れた方々が、剪定された樹木を観賞して『素晴らしい』と評価した時が、とてもうれしい」と笑顔で語った。
校庭では剪定される樹種のガジュマル、クロキ、シマヤマヒアツ、オキナワシャリンバイ、、リュウキュウマツなどが青々と育っている。
剪定は季節に合わせ、伸び過ぎた枝葉を整え、より健全に生育を促したりしている。樹木のもつ形態的な美しさを引き出し、すっきりと丸く切り込む。樹木間の空間は保たれ、さわやかに風が吹き渡り、強い日差しを和らげる。