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行雲流水
2019年6月25日(火)8:54

【行雲流水】(沖縄の慰霊の日)

 6月23日は沖縄の慰霊の日。太平洋戦争・沖縄戦で犠牲になった20万人余のみ霊を慰め、世界の恒久平和を誓う県主催の沖縄全戦没者追悼式が糸満市摩文仁の平和祈念公園で開催された。その式で玉城沖縄県知事は平和宣言の中で、普天間基地の一日も早い危険性の除去と辺野古基地建設の断念を政府に要求した

▼宮古でも、市全戦没者追悼・平和祈念式が開催された。また、多くの学校と市総合博物館では、展示会や平和学習会が行われ、戦争の不条理と悲惨さ、平和の尊さを学んだ

▼平和を願う思いは一つ。昨年、追悼式で朗読された相良倫子(15)の詩「生きる」に曲をつけた歌が長崎の被爆者でつくる合唱団で歌われている。また、日本の知性1500人で組織する日本ペンクラブは、「政治に言葉を取りもどし、辺野古新基地建設の見直しを求める」声明を発表した

▼戦争の惨禍に苦しめられた沖縄が、戦争と関係のない平和な地域になることこそが、戦没者の慰霊にはなる。ところが、戦後、アメリカ軍はハーグ陸戦条約に違反して銃とブルドーザーで住民を追い出し、基地を建設した。復帰後は、沖縄に米軍基地を集中するかたちで整理統合がなされた

▼平和学の父と言われるヨハン・ガルトゥングは書く「米国は最も好戦的な国で、第2次世界大戦以後37カ国で2000万人以上を殺害した」。琉球弧を含む第一列島線は、中国封じ込めの米国のエアシーバトル構想の一環である

▼沖縄に真の平和が実現することは、民主主義の尊厳、日本の真の独立、世界平和のために重要である。(空)

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